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東日本大震災から学んだこと。

20120311

東日本大震災から学んだこと。

日付が変わり、東日本大震災から1年という感慨深い1日が始まった。 姫路市のホテルから、思いのままに文脈を連ねている。 家や、会社、思い出の場所という人間の大切な根源を失った辛い日々の映像をNHKが放映している。

ちょうど妻から「すごい揺れだったよ。」と、新潟から繋がりにくいケータイに無事を知らせる電話がかかった時、私は千葉に住居のある相棒と中国道を東に向かっていた。 建築業と不動産業を対象にコンサルティングで生計を立てている私も、この日を境に人生が大きく変わった。 利益だけを追求して安かろう、悪かろうというローコスト住宅を供給している企業。 または、造成地の土壌という土台という土地を軽視していたディベロッパー。 そうした、建築、不動産業を対象に「理論」重視の体験もしたことのない企業経営をオーバーな成功事例で語る詐欺コンサルタントの先生方。 人間の棲家という大切な住居をなくした方々にとって、家に対する考え方は口にこそ出ないが、後悔をした人も数多くいるにちがいない。

私の指導のこだわりは「まがい物」は絶対に供給してはいけないということである。 基礎は鉄筋ピッチ250ミリ以内、立ち上がりと連結した配筋スラブ構造。躯体は集成材金具軸組か、ツーバイフォーなどの壁面強度を高めた耐震性能の高い住宅である。 基礎の中に、熱交換型の1種換気システムを採用して、年中暮らしやすい建物内の温度設定をしてくれ、自然エネルギーを最大限に利用したEco住宅に仕上げたい。 健康に害の少ない自然建材も、選択の余地であろう。

建築業を経験したからわかるのだが、零細工務店などは、建材の仕入れ原価が高いため、品格法をクリアできる住宅供給には限界がある。 こうした弱い工務店をターゲットに「●●すれば○○棟も契約がアップできる」というセミナーに参加して、「供給してはいけない」住宅を供給してしまうという悲しい現実もある。 騙す方が悪いのか?騙される方が悪いのか?

建築業のコンサルティングをして感じる事は、「家」という住宅商品をもっていない会社がいかに多いことか? それなら建築業をしない方がいいのではないのか?という会社だらけである。 かつて私も2社以上の建築FCに加盟していた経験がある。 私の場合は、コストパフォーマンスという零細企業では、実行原価を押さえる術がない点をリカバリーできる大手建材メーカーのFCであった。 しかしながら、ユーザーに販売するための仕組みがなかった事が大きな欠点でもあった。

コンサルタント業の道に入り、6年が経過した。 家という商品は、新規顧客を探索して売って歩く商売ではないことに気づかされた。 実際に施工した家に暮らしている方々が、口コミで広げていただく商品である。 だから、まがい物の家を造っている住宅会社では、生涯広告宣伝という無駄な経費を使い続けて経営を維持しなければいけないわけである。

最近、岡山市に本社のあるFC本部の重役と関わる時間をいただいた。 起業時から無借金経営をしている立派な会社である。 土地という流動資産は一切持っていない。 地元の不動産会社と連携して、それぞれの土地に1種類のこれしかないという売電できる住宅が負の住宅ローンを軽減できる、Eco住宅を供給して全国の工務店を束ねているFC本部である。 仕事柄、数多くのFCに加盟している建築会社と出会うが、トップの住宅への思い入れが顧客を大切に考えている国内でも類を見ない立派な会社である。

どんな業種にも、商品には旬がある。 イラン情勢の不均衡で燃料の高騰が今後の、建材価格の仕入れにも大きな影響を及ぼすことが予測される今、ただ「健康にいい住宅」というような、理想像だけを武器にしたコンセプトだけを推し進めてもマーケットは反応しないだろう。 不況という中でしのぎを削ってでも子供たちを安心して育てられる住生活環境で成長させたいという親の願いを叶えてくれる住宅供給会社のみが生き残れれる業界である。 戸建賃貸住宅、老人福祉住宅、マンションなどの賃貸住宅供給会社がもっと優れた住宅を供給できたなら、命と引き換えの住宅ローンなど組まなくてもいいはずである。

四季というすばらしい日本の風土で暮らす我々。 狭い日本列島の土地で居住する我々は、今回の未曾有の体験をどう活かしきるのか?

今後もいつどこで大震災が起きるかはわからない。 またしても、仮設住宅を建てるのか? 一定の高レベルの住宅の品質を国内で統一して、国内のどこへ引っ越しても安心して暮らせる住宅を供給しなければいけない。 目先の利益だけを追求して、5畳以下の居室を供給するような家に35年住宅ローンを平気で組ませる銀行、建築会社。

「自分が暮らしたい」と、思わない住宅を平気で販売している会社にはもう顧客は騙されないだろう。 売れない不況の最中でも、確実に販売棟数を伸ばしている会社に共通する点は「口コミ」である。 どうか、国内の住宅を供給している会社の社長様。人間の根源である「住」を「聖職」という誇りをもって向き合っていただきたい。

平成24年3月11日

東日本大震災でかけがえのない住居や命をを失った方々を想う新たなる誓い

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