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「ご当地電力」が四国にも、「坊っちゃんプラン」で電力会社より安く販売

4月12日付、スマートジャパンの以下の記事、ご一読ください

「ご当地電力」が四国にも、「坊っちゃんプラン」で電力会社より安く販売

http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1604/13/news035.html

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電力の地産地消を推進する「ご当地電力」が全国に広がって きた。四国では地元を舞台にした有名な小説から名づけたメニューで電力を販売する。標準の「坊っちゃんプラン」は月間使用量が200kWh以上の家庭で四 国電力よりも割安になる。「マドンナプラン」や「赤シャツプラン」もある。

愛媛県の松山市に本社を置く「坊っちゃん電力」が4月7日に小売電気事業者の登録を完了して、家庭と企業向けに電力の供給を 始める(図1)。このユニークな名前の会社は2015年5月に設立したばかりで、太陽光を中心に地域で発電した電力を販売する地産地消を目指している。

botchan0_sj.jpg図1 「坊っちゃん電力」のロゴ。出典:坊っちゃん電力

坊っちゃん電力が家庭・商店向けに販売するメニューは4種類ある。すべて夏目漱石の小説「坊っちゃん」の登場人物から名前を付けた。標準メニューの「坊っちゃんプラン」は四国電力の「従量電灯A」に対抗する。

四国ではサービスブレーカーを使ってアンペア数で契約電力を決める方式をとっていない。契約電力をもとに月額固定の基本料金 を決める代わりに、最低料金を設定する方式だ。そのうえで使用量に応じた電力量料金を加える。「坊っちゃんプラン」では月間使用量100kWh(キロワッ ト時)までを最低料金の2400円でカバーする(図2)。

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yonden1_sj.jpg図2 「坊っちゃんプラン」の単価(上)、「従量電灯A」の単価(下)。出典:坊っちゃん電力、四国電力

対する四国電力の「従量電灯A」は11kWhまでの最低料金が403.92円で、それを超えると電力量料金がかかる。「坊っちゃんプラン」と比較するために、「従量電灯A」で100kWhの場合の料金を計算すると2184円になり200円以上も安い。

「坊っちゃんプラン」が「従量電灯A」よりも安くなるのは、月間使用量が200kWh以上になってからだ。200kWhでは坊っちゃんプラン」が月額4700円に対して、「従量電灯A」は4704円になる。

電力量料金の単価は「坊っちゃんプラン」のほうが3.5~4.95円も安いため、使用量が増えるほど料金の差は広がってい く。標準的な家庭の使用量300kWhの場合には毎月の料金の差額が354円になり、割引率にして約5%だ。電力を多めに使う400kWhの家庭では 849円に差が拡大して、割引率は8%を超える。さらにガスや通信、ケーブルテレビやホームセキュリティなどと組み合わせると料金から1%ずつ割り引く。

「マドンナプラン」は四国電力の新メニューに対抗

このほかのメニューには「マドンナプラン」「赤シャツプラン」「山嵐プラン」の3種類がある。小説の中では主人公の坊っちゃんが思いを寄せるマドンナだが、料金プランでは四国電力が4月1日に投入した新メニューに対抗する戦略商品の位置づけだ。

四国電力の新メニュー「スマートeプラン[タイプL+]」がターゲットになる。毎月の使用量を30分単位で計測できるスマー トメーターを使うメニューで、時間帯によって電力量料金の単価が変わる。9時~17時の「昼間」は使用量によって単価が3段階に分かれる一方、17 時~23時の「夕方」と23時~9時の「夜間」は一律の単価を適用する(図3)。

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yonden2_sj.jpg図3 「マドンナプラン」の単価(上)、「スマートeプラン[タイプL+]」の単価(下)。出典:坊っちゃん電力、四国電力

2つのプランを比べると、基本料金の最低額だけ「スマートeプラン」のほうが安く、それ以外は「マドンナプラン」のほうが安 い。基本料金は月間で使用した電力量の30分間の最大値で決めることになっている。最低は10kVA(キロボルトアンペア)で、家庭で使う100Vの電圧 で100Aの電流を消費した場合に相当する。オール電化の住宅のように、数多くの電気製品を同時に使う家庭でないと10kVAを超えるケースは少ない。

「マドンナプラン」は基本料金が「スマートeプラン」よりも割高になる場合があるものの、電力量料金の単価が常に安くなり、両方を合わせた毎月の電気料金では割安になる可能性が大きい。夜間の単価はわずかな差だが、昼間の単価は最大で3円以上も安い。

家庭・商店向けの低圧(契約電力50キロワット未満)のメニューの中では、四国電力の「従量電灯B」と「低圧電力」も多くの 需要家が契約している標準的なプランである。「従量電灯B」は契約電力が6kVA以上の大型の住宅や商店などに適用するメニューで、これに相当するのが 「赤シャツプラン」だ。基本料金・電力量料金ともに「従量電灯B」よりも安い単価を設定した(図4)。

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yonden4_sj.jpg図4 「赤シャツプラン」の単価(上)、「従量電灯B」の単価(下)。出典:坊っちゃん電力、四国電力

もう1つの「低圧電力」は業務用のエアコンなどを使う商店や工場を対象にしている。7月~9月の「夏季」と10月~6月の 「その他季」で電力量料金の単価が変わる。これに対抗する「山嵐プラン」でも基本料金と電力量料金の単価をすべて安く設定した(図5)。電力の使用量が多 く見込める家庭や商店に向けては、電気料金が四国電力よりも確実に安くなるメニューになっている。

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yonden3_sj.jpg図5 「山嵐プラン」の単価(上)、「低圧電力」の単価(下)。出典:坊っちゃん電力、四国電力

坊っちゃん電力は現在のところ電源構成を明らかにしていないが、地域の太陽光発電の電力を固定価格買取制度の単価よりも高く 買い取るサービスを実施中だ。電力の地産地消を推進するためには、太陽光以外を含めて地域の再生可能エネルギーで作った電力を大量に調達することが今後の 課題になる。

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