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エネルギー基本計画とGX2040ビジョン【代表メッセージ】

エネルギー基本計画とGX2040ビジョン

現在、2030年まではZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は「誘導基準」として位置づけられています。しかし、「GX(グリーントランスフォーメーション)2040ビジョン」では、ZEHが義務化される見込みです。

さらに、2027年には「新ZEH基準」が導入される予定であり、これはGX志向型条件とも言われます。具体的には、外皮平均熱貫流率を地域区分5〜7地域で等級6(0.46W/㎡K以下)に抑え、一次消費エネルギーを35%削減する必要があります。

この新基準に対応するには、「負荷断熱性能を高める」か「樹脂製トリプルガラスなどの高性能窓を採用する」か、といった選択が求められ、住宅ビルダーにとって大きな分岐点となっています。

しかし、ここで見落とされがちなのが「C値(気密性能)」に関する議論です。まだ本格的な議論は進んでおらず、コストパフォーマンスや補助金の獲得を優先し、「断熱材を厚くすればよい」と考えるケースも少なくありません。

一方で、私たちは居住後の自家消費電力にまで踏み込んだ住まいづくりを目指しており、そこで最も重要になるのが「断熱材の選択」です。これまで数々の現場経験を経てたどり着いたのが、「現場発泡ウレタン」による断熱工法です。

この方法は、スラブ(基礎)から基礎の立ち上がり、1階の構造床までを発泡ウレタンで密閉。さらに壁や小屋裏までを同様にウレタンで覆うことで、まるで高級クーラーボックスのような“解けない氷”レベルの断熱気密性能を実現します。


GX2040ビジョンにおける住宅性能向上の3つの柱

  1. ZEH基準の見直し
     性能向上義務化により、住宅の省エネ性能が問われる時代へ。
  2. 自家消費型太陽光発電
     昼間の余剰発電を蓄電し、夜間に使用。エネルギーの自給自足を実現。
  3. 非化石エネルギーへの転換
     ガス・灯油による暖房から、電化(ヒートポンプなど)へのシフト。

これからのスマートハウスに求められるもの

このような高性能住宅においては、「換気計画」の重要性も無視できません。単に第一種換気設備(熱交換型換気)を導入するだけでなく、

  • ウイルス除去フィルター
  • 正圧換気システム
  • UVC-CCFL(深紫外線光源)による空気清浄

といった、まるでTVコマーシャルの「エアドック」のような高度な空気環境が、次世代スマートハウスのスタンダードになると私たちは考えています。


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