代表コラム
日本卸電力取引所(JEPX)の電気を制御する
私はダイレクトパワーという新電力を採用しています。
実は今年の1月にこの卸電力市場では異常なほどの高騰をして新電力会社が倒産に及ぶという大事件を起こした事件がありました。
このグラフは私の暮らす東北電力管内の卸価格です。
ご覧いただいてお分かりのように250円/kWhという高値を付けています。
私の出版した「デジタル・スマートハウスはどうですか?」にも書きましたが、この1月の電気料金は豪雪の影響を受けて18万円にもなりました。
この料金価格は「スポット市場」+「託送料金9円」+「手数料4円」+「再エネ賦課金3.36円」を足すという料金設定で「基本料金」が発生しないということで、大手電力会社の「ブレーカーの基本料金」+「昼夜価格」+「燃料調整費」+「再エネ賦課金」という、日中高く、夜はやや安いという固定された電気料金とは違います。
現在、火力発電の燃料が高いので電気料金の「燃料調整費」はプラスチャージです。
が、しかしこうした異常に高くなれば大手電力会社の電気料金が多少高くても安心ですということで、新電力から大手電力会社に戻った方も多いでしょう。
そこでダイレクトパワーでは市場価格がどんなに高騰しても17円/kWhという上限を設定してくれました。よって、高値でも「33.36円/kWh」が最高値価格になり、電力市場に経産省から注意喚起が入り安心した電力供給がダイレクトパワーの場合はできています。
最も重要なことは、2022年からスタートしますFIP制度では、この日本卸電力取引所の電力価格をベースにした太陽光発電の売り買いがスタートすることです。
固定買取FIT制度では、日中自家消費して余った電気を売るという仕組みですが、この制度では、買取価格を国という国民負担(再エネ賦課金)金に依存していますから、電気を1kWh買うたびに3.36円徴収されています。こうした制度不備を感じた国がFIP制度に移行しようとしています。
さあそこで、この新しい制度へ移行する前に価格が30分ごとに変化するこの高い時間帯の電気を買わないようにするための工夫が重要です。
晴れた時間帯を「よし、今がチャンスだ」と捉えて、蓄電池やEV車にまず蓄えておく必要があります。
蓄電池はせいぜい10kWh程度で消防法でも17kWhが最大設置容量です。価格も200万円もしますから、私は今後更に安くなるEV車が重要だと考えます。
EV車は遠くへ移動する道具だけではなく、家庭用蓄電池としてもナンバープレートがあることで来年発売されます既に予約済みの日産アリヤは90kWhも充給電できます。
私の家であるSmart2030零和の家®は現在日産リーフ62kWhを移動式蓄電池として利用しています。長女もIMkという20kWhの軽のEV車を購入しますから我が家は172kWhという発電所になります。その大容量電力から移動に何kWhで何km、給電に何kWhという電力消費をAIに読み込ませるだけでいいのです。
充電には、停車中のEV車と蓄電池を太陽光発電を優先して充電させて、発電できない雨の日や、雪の日はできるだけ安い時間帯の日本卸電力の電気で充電すればいいのです。
私が全国に供給していますスマートハウスは、スマート分電盤とAI制御付きクラウドHEMSを利用しています。
私の生活パターンをAIが年中学習し続ける事で、常に予測と実績を毎日、天候や曜日や使う家電の消費量まで把握しています。
AIにも「天才とバカ」がいます。それはペット同様に飼い主の教育の仕方だけです。
今後、発電調整ができなかった原発も再稼働できないわけですから、深夜電力という安い電気も無くなるなことを考えれば、家庭で最も電気を消費するエコキュートの湯増しは電気料金が家計を圧迫するというリスク以外にありません。
そこで私の家ではこの日本卸電力取引所の毎日変わる電力市場と人生を二人三脚するために、実証実験をしています。
太陽光発電は、余った電気を高く売れるという時代は10年前の話です。
これからは、この国のカーボンニュートラルを日本国民のプライドで大手電力会社に感謝して、これからの時代は、無駄に電気を使う事のない(高断熱住宅、パッシブ設計)家で、電気をできるだけ発電して、電力会社が逼迫した足らない時間帯は、自家発電できない(デザイン重視だけのZEHでない)家に、会社に、工場に、病院に、学校に電気を優先して送って下さい。
私の家はSmart2030零和の家®ですから大丈夫です。